サッポーの  視点
髪は文句を言わないのですね。
だから傷めても気がつかずにさらに傷め続けているケースが多いのです。
私達が目で見ている肌、一般に肌と呼んでいる皮膚部分は死細胞の積み重なった角質の層です。
バリアー層とも呼ばれています。
この角質層は表皮細胞が変化したものです。
一方、髪の毛はどうかというと、実は皮膚と同じです。
表皮細胞(毛母細胞)が日々作り出す角質が髪の毛なのです。
材質も同じケラチン質(蛋白の一つ)で、肌よりやや硬めのケラチン質です。
つまり、どちらも表皮細胞が作り出した自家製衣服の役割を果たしているものです。
この様に髪と肌は同じ表皮細胞が変化したものですが、見た目の形状や構造はご存じの通り大きく違っています。
しかし、サッポーがここで強調したい大きな違いは、別にあります。
皮膚の角質が生きた表皮細胞の層にピッタリと密着して層をなしているのに対し、髪はその根っこのところで生きた毛母細胞(表皮細胞)と繋がっているだけで、目に見える髪の部分は全て独立して自由にふらふらしているところです。
「それがどうしたって言うの?」・・・といわれそうですが、このことが多くの方に勘違いを生んでいるように思います。
また勘違いしているつもりはなくても髪の手入れにおいて、知らない内に誤ったケアになっているケースがあるのです。
髪の毛は平気ではさみで切ります。
痛いなどと文句の一つも言いません。
それに対して肌の場合は、かなり文句を言います。
但し文句の言い方に控えめなところがあり、かなりひどいことをされて初めて大きな声を上げる様な辛抱強いところがあるのです。
肌を作っている角質は死細胞だから、実際に声を上げているのはその下の生きた表皮細胞の部分には違いないのですが、私達には肌(角質)の悲鳴として聞こえます。
しかし、髪は同じことをされても、いいえ、もっとひどいことをされても声一つあげないのです。
切断しても、強くこすっても、熱過ぎるドライヤーをあてられても、ただ自分が壊れていくだけで、声一つあげないのです。
ところが、本当は肌と同じで、悲鳴を上げている存在があるのです。
悲鳴を上げているのは、毛母細胞です。
髪が根っこで繋がる生きた細胞です。
自らの生みの親の部分です。
ただ皮膚と比べて圧倒的に数が少ないため、毛母細胞の悲鳴が聞こえないだけです。
- パーマ
- ヘアダイ
- 洗い過ぎ
- 擦(こす)りすぎ
- 乱暴なブラシの使用
- 下手なドライヤーの扱い
- 寝相の悪さによる髪同士の摩擦
- etc...
この様な扱いに対し、髪はその外部・内部供に次第に損壊が進行しています。
その結果、髪の保水力が小さくなっていきます。
次第にスカスカの髪になっていくのです。
ヘアケア剤で髪の表面を糊塗しても中味はスカスカです。
この様な髪が静電気を帯びやすくなるのは、皆さんよくご存じです。
ところが、現代は静電気の発生していないところの方が珍しいくらいのきわめて特異な環境です。
特に冬ともなれば、私達が身につける衣服・衣類が静電気を発生させるようになるので、四六時中影響を受けていることも珍しくありません。
これが帯電しやすくなった髪に直結している毛母細胞を傷めつけ、衰退させています。
母親や先祖の女性に抜け毛・細毛で困ったなんて話は聞かないのに、自分に抜け毛・細毛が目立つなら、この静電気の影響をまず疑うべきです。
それなら、静電気に注意したらよいのか?・・・ということになりますが、まぁーそれは注意するに越したことはありません。
でも現代という環境まで変えるわけにはまいりません。
ひなびた田舎に疎開し、一昔前の生活スタイルを取る勇気と贅沢が許される人はいいですが、私達は静電気があるのは当たり前と考えるべきでしょう。
対策としては、帯電しにくい髪にすることこそ大切なわけです。
取り敢えずの対策としては、トリートメントで髪内部を修復し、保水力を持たせることです。
そして髪外部(キューティクル)を油脂類でコーティングし、良い状態を維持するケアが基本となります。
長期的な対策としては、トリートメントで保水力のある状態を維持しながら、毛母細胞の体力回復を図り、強い髪が育つ環境を作り維持することとなります。
髪自身が保水力を持つ状態になれば、トリートメントの頻度を減少させ、防御的な使用に変えることが出来ます。
細毛→抜け毛→禿げ・・・の悩みで、病院を訪れる患者数は、男性よりも女性の方が多くなっているという隠れた事実を知るべきです。
もちろん禿げる人は男性の方が多いのですが、女性の禿げは男性よりはるかに大きな悩みとなります。
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